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intimidation love
第5章 暗闇に沈む時
離れようと一応試みたものの、私の腰に巻き付く先輩の両腕の力は全くといっていい程に緩まない。
それどころか、更に体を引き寄せられる始末だ。

「この間はごめんね。ヨシノちゃん初めてだったのに、慌ただしい感じで終わらせちゃって」

何て答えていいのかわからず、私は俯いた。
好きな人に抱かれて嬉しくないわけがないが、やっぱり怖かったのは事実だ。
散々蔑まれた挙げ句、終わった後は用済みだと言わんばかりの態度でさっさと出て行った先輩を思い出すだけで今でも泣きたくなる。

「だからさ、少しでも満足して欲しいって思ってるんだよ俺」

先輩は後ろから私の髪の毛を掻き上げると、耳の縁へと口付けた。
先輩の手が、制服の上をゆっくりと這う。
その手付きに、さっと顔が青褪める。
この場に誰も居ないとはいえ、ここは校舎内だ。
しかも、屋上なんて。

「こんな所で、やめて下さいっ…」

「拒否は許されないって、まだわかってないの?」

耳の後ろ側を舌で舐められ、がくがくと膝が震える。
今にも崩れ落ちそうな私の腰を先輩は片手で支えながらも、這い回る唇と舌の動きは止まらない。

「大丈夫、最後まではしないから。ほら、こっち向いて?」
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