この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
intimidation love
第3章 吉野と一葉
昼休み、私は仲の良い友人と教室で昼食をとっていた。
他愛のない話をしている途中、突然に騒々しくなった廊下に私は友人と顔を見合わせた。

「何だろう?」

「さあ…?」

騒々しいと感じたのは、おもに女の子達の黄色い声のせいだった。

「何かな?めっちゃ気になるんだけど」

友人は席を立つまではしないものの、興味津々といった顔で扉の先を見つめている。

「…え、嘘」

それからすぐ、目を丸くし驚きの声を上げる友人にどうしたのかと尋ねる。

「何で…カズハ先輩が居るの?」

友人の呟きに、箸を止めて振り返る。
開いた扉の向こう側で、群がる女子達に囲まれた先輩が笑顔で対応していている様子が私の目に映った。

ふと顔を上げた先輩と視線がぶつかり、慌てて前を向く。
先輩が二年の教室に来た事なんて、今までにあっただろうか。
残念ながら、そんな記憶は私にはない。
急速に激しくなる動悸に苦しくなり、ぎゅっと目を瞑る。

まさか、私に会いに来る筈がない。
たまたま目が合ってしまっただけで、きっと用事は他にある。
私は先輩にクラスすら教えていない。
それをわざわざ探すだなんて、到底思えなかった。
早く立ち去ってくれればいいのにと、目を瞑りながら願っていた。
だが無情にも、その願いが叶う事はなかった。

何故か急に静かになった周囲に、そっと目を開ける。
向かい合わせに座っていた友人が、間抜けにも金魚のように口をぱくぱくと動かし斜め上へと顔を向けていた。
私は恐る恐る、友人の視線を辿る。
目の前で微笑む先輩が、私を見下ろしていた。
/103ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ