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intimidation love
第3章 吉野と一葉
「…脅迫して来た相手によくそんな事言えますね。てっきり、私は先輩に嫌われてるかと思ってましたけど」

「いやいや、逆に二年の教室探し回るくらい君に興味持っちゃったし。教室でのあの嫌そうな顔見たら、余計に」

「…わざわざ探し回ったんですか?」

「うん。わりとすぐ見つかってラッキーだったけどね」

「…私は嬉しくないです。暇潰しなら、他当たって下さい」

「何言ってんの。どうせ君だって似たような理由で俺に近付いて来たんでしょ?それなのに、自分は断る気?」

違うと言いたいのに、言えない。
きっともう、私の言葉には何の説得力もないだろう。
それに、素直に自分の気持ちを先輩に伝えたところで結果なんて見えている。
私はそれを聞きたくないから、あんな形で先輩に近付いたのに。

「とりあえず、ライン交換しよっか」

ちっとも嬉しくない。
こんなの、私が望んでいた形じゃない。
後戻り出来なくなる前に、先輩との関わりは早めに断とうと決めていた。
このまま先輩と関わり続けたら、自分の気持ちを隠し通す事が出来なくなってしまう。

「そろそろ昼休み終わるから、早くしてね」

こうなってしまったのは全部自分のせいなのに、笑顔で催促して来る先輩を恨めしく思った。
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