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intimidation love
第3章 吉野と一葉

ハル君には諦めると言ったものの、自分の置かれている状況が中々そうさせてはくれなかった。
今日はすこぶる快晴で、初夏にしては気温も高い。
先輩にラインで呼び出された私は、今日も屋上まで足を運ぶ事となった。
こうして先輩と昼休みを過ごすようになって、二週間以上が経った。
屋上の隅で、私は黙々と昼食をとる。
隣に座っていた先輩が私の弁当箱から唐揚げを奪い取り、口に含む。
美味しそうに唐揚げを頬張る先輩の姿にも、ようやく見慣れて来た。
最初は何をされるのかと警戒していたが、その心配はどうやら無用だったらしい。
先輩は特に何をするでもなく、私と一緒に昼食をとるだけだった。
あとは他愛のない話をして、昼休みが終わればお互い教室に戻って行く。
まるで、初々しい恋人同士のように。
雲一つない空を見上げ、なんて長閑なのだろうとしみじみ思う。
着実に、先輩と過ごしているこの時間に慣れ始めている自分が恐ろしくなる。
緊張こそ今ではだいぶ薄れていたものの、心臓の高鳴りが止む事は決してない。
日々募る先輩への想いと、焦燥感。
まさに板挟み状態だ。
「ヨシノちゃんて寝不足気味なの?」
私の顔をじっと見つめていた先輩が、不意に尋ねて来た。
「…どうしてですか?」
先輩の長い指が、私の目元を優しくなぞる。
「いつも、目の下に隈作ってるから」
今日はすこぶる快晴で、初夏にしては気温も高い。
先輩にラインで呼び出された私は、今日も屋上まで足を運ぶ事となった。
こうして先輩と昼休みを過ごすようになって、二週間以上が経った。
屋上の隅で、私は黙々と昼食をとる。
隣に座っていた先輩が私の弁当箱から唐揚げを奪い取り、口に含む。
美味しそうに唐揚げを頬張る先輩の姿にも、ようやく見慣れて来た。
最初は何をされるのかと警戒していたが、その心配はどうやら無用だったらしい。
先輩は特に何をするでもなく、私と一緒に昼食をとるだけだった。
あとは他愛のない話をして、昼休みが終わればお互い教室に戻って行く。
まるで、初々しい恋人同士のように。
雲一つない空を見上げ、なんて長閑なのだろうとしみじみ思う。
着実に、先輩と過ごしているこの時間に慣れ始めている自分が恐ろしくなる。
緊張こそ今ではだいぶ薄れていたものの、心臓の高鳴りが止む事は決してない。
日々募る先輩への想いと、焦燥感。
まさに板挟み状態だ。
「ヨシノちゃんて寝不足気味なの?」
私の顔をじっと見つめていた先輩が、不意に尋ねて来た。
「…どうしてですか?」
先輩の長い指が、私の目元を優しくなぞる。
「いつも、目の下に隈作ってるから」

