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あおい風 あかい風
第2章 キス
どしゃぶりの中 こちらに向かって走ってくるのが碧だとわかったときの昂ぶり。
雫が落ちる髪の間からのぞく大きな目。 やっとその時がきたのだと どきどきした。幼い恋が 動き始めるチャンスなのだと どきどきした。
「今度から キスしてもいいですか?って聞くから」
「今度が ありますか?」
沈黙。
大輝は 本当に 話すのが苦手のようだ。
「キスしてもいいですか?」
黙っていると
「キスします」
顔が近づき おもわず身を引くと 両手で顔全体を包むようにしながら キスしてくれた。こわくない大輝だ。手が温かい。
「なにもしない、って言った」
ひるんだみたいに 手をはなした。
「横山といると キスしたくなる」
「キスしたら もっと したくなる」
「さわってみたいし だきしめてみたい」
「こわがらないでほしい」
雫が落ちる髪の間からのぞく大きな目。 やっとその時がきたのだと どきどきした。幼い恋が 動き始めるチャンスなのだと どきどきした。
「今度から キスしてもいいですか?って聞くから」
「今度が ありますか?」
沈黙。
大輝は 本当に 話すのが苦手のようだ。
「キスしてもいいですか?」
黙っていると
「キスします」
顔が近づき おもわず身を引くと 両手で顔全体を包むようにしながら キスしてくれた。こわくない大輝だ。手が温かい。
「なにもしない、って言った」
ひるんだみたいに 手をはなした。
「横山といると キスしたくなる」
「キスしたら もっと したくなる」
「さわってみたいし だきしめてみたい」
「こわがらないでほしい」