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あおい風 あかい風
第6章 いとこ
チェロを個人指導してくれる先生を探すのは大変だった。遠すぎたり レッスン費用が高すぎたりして これ以上両親に金銭的な負担をかけたくない結月は いつまでも決めることができなかった。
両親は 一人っ子の結月に甘かった。
音大を卒業した母に ピアノを習っている間は まだよかった。結月が チェロに魅せられ 習い始めると お金は 羽根が生えたように出て行った。
チェロは 高価な楽器だった。
現役の大学生が 大学構内でレッスンしてくれるという話に 飛びついてしまった。彼は ハンサムではなかったが 優しい顔立ちの
真面目そうな学生だった。二年生なのに コンクールではソロを弾かせてもらえるほど優秀だった。
何度目かのレッスンで 結月の姿勢を直していた彼の手が 肘から 胸に移り ふくらみを確かめながらキスしてきた。結月は抗わなかった。
チェロを抱えたまま 後ろに立っている彼にされるがままに 乳房を揉まれ キスを受け入れた。彼は チェロを抱えているため開いている脚を撫でながら ゆっくりスカートをたくし上げた。後ろから 耳元に荒い息遣いが聞こえてきて 彼がどれだけ興奮し ているかが伝わった。
「かわいいね。かわいいね。ずっとこうしたかったんだ」
初めてなのに 不安や恐れや羞恥は感じなかった。「こんなこと するんだ」と ひとつづつを静観している自分がいた。
外の廊下から 人の声が近づいてきて 彼は慌てて離れた。
結月は ゆっくりスカートをおろし 見繕いすると にこやかに「失礼しま す」と 教室を出た。
初めてのキスだったことは黙っていよう。何も傷ついていないから 大丈夫。
両親は 一人っ子の結月に甘かった。
音大を卒業した母に ピアノを習っている間は まだよかった。結月が チェロに魅せられ 習い始めると お金は 羽根が生えたように出て行った。
チェロは 高価な楽器だった。
現役の大学生が 大学構内でレッスンしてくれるという話に 飛びついてしまった。彼は ハンサムではなかったが 優しい顔立ちの
真面目そうな学生だった。二年生なのに コンクールではソロを弾かせてもらえるほど優秀だった。
何度目かのレッスンで 結月の姿勢を直していた彼の手が 肘から 胸に移り ふくらみを確かめながらキスしてきた。結月は抗わなかった。
チェロを抱えたまま 後ろに立っている彼にされるがままに 乳房を揉まれ キスを受け入れた。彼は チェロを抱えているため開いている脚を撫でながら ゆっくりスカートをたくし上げた。後ろから 耳元に荒い息遣いが聞こえてきて 彼がどれだけ興奮し ているかが伝わった。
「かわいいね。かわいいね。ずっとこうしたかったんだ」
初めてなのに 不安や恐れや羞恥は感じなかった。「こんなこと するんだ」と ひとつづつを静観している自分がいた。
外の廊下から 人の声が近づいてきて 彼は慌てて離れた。
結月は ゆっくりスカートをおろし 見繕いすると にこやかに「失礼しま す」と 教室を出た。
初めてのキスだったことは黙っていよう。何も傷ついていないから 大丈夫。