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あおい風 あかい風
第7章 電車
デートなんて したことがない。

大学に入ったら 大輝と あそこへ行こう ここにも行こう、と思い巡らせていたけど 今となってはかなわないから どこかに行こう、と考えたことがなかった。

いつかは 一歩 踏み出さなくてはならない。
いつまでもここに留まっているわけにはいかないのだ。

佑介のいう「プラン」は七通りあった。ルイ二世の時代のジュエリー展というものまであった。待っている間に ネットで検索したのだろう。どれも 大輝だったら行かないものばかりだ。大輝が行かないのなら わたしも 行かないのだけど。

「ダメみたいだね。どれも気に入らなかった?」
なんだか申し訳ないような。
「宿題でも いい?」
思わず笑ってしまう。この人 いい人みたい。
眩しげに目を細めながら
「知ってた?笑うと とてもきれいだよ」

佑介に押し切られたような形で 映画に行く約束をした。やっと開放してもらえるかと思ったら 駅まで一緒に行く、と言う。
結月が断るにもかかわらず 佑介は駅までチェロを背負った。

「意外と重いんだね。そんなに細いのに よく持って歩けるねぇ」

いつも大輝は背負ってくれた。一度も「重い」と言ったことはなかった。

「ゆうちゃん チェリストになるの?」
「ううん。はるにぃのお嫁さん」
「そうすると だいちゃんは弟になるんだよ」
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