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あおい風 あかい風
第7章 電車
 スカイツリーに行ったとき そこは大輝と一番に行くつもりにしていた所だったのを思い出した。
 何を見ても 手にとっても 隣にいるはずだった大輝に話しかけてしまう。

 ―――みてみて。あの魚は だいちゃんにそっくりよ。
 ―――じゃあ あれがゆうちゃんじゃない?

 声をあげて笑うわけではないけれど 満たされ 穏やかな時間。失われた時間。



食事のとき 結月は ほとんど聞き役だった。
佑介のお気に入りの話題は 学生のうちに起業することだった。 時折 上の空で返事をすることもあったが 佑介は 気にしている様子はなかった。

駅で別れるつもりだった。電車の方向が違うので 大抵 駅の改札で別れた。

その日 駅へと向かっている途中 佑介が勢いよく結月の手を引き 建物の中に連れ込んだ。 強く手を引かれるまま 部屋に入ると いきなりキスされた。 いつにない乱暴なやり方だった。

荒々しいキスで 息ができない。きつい抱擁をふりほどくと 大きなベッドが見えた。
世間知らずの結月でさえ そこがラブホテルと呼ばれる類の部屋だとわかった。

佑介は 怒ったような顔をしている。
こんなやり方は 佑介らしくないような気がする。でも 男の人って みんなそうなのかもしれない。
佑介がゆっくり近づき 結月を抱きしめた。今度のキスは優しい。キスしながら 背中のファスナーをおろす。ワンピースが足元で小さくなった。スリップの上から 乳房を揉みしだく。

 珍しく 何も言わない。

 静かに ベッドに移動した。 結月を横たえると キスしながら
 「だいちゃん、って だれ?」
 驚きで 返事ができない。
 「今日は 何回も ボクのこと だいちゃん、ってよんだ」
 「ごめんなさい・・・」
 「だいちゃんって 恋人?」

 結月は 泣き始めた。やめようと思っても 涙が止まらなかった。
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