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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第7章 悪人(第二部)
『極悪人・・・。』

理恵の大げさな表情と言葉に遂、顔を綻ばせた涼子であった。

まったく、頼もしい新人であった。

特に、山岡の絡む事件の不正を追求する資料等はどこで調べてくるのか、かなり詳細なものを調べ上げてくる。

若さの持つ、情熱と正義感を涼子は嬉しく思うのであった。

今日の抗議にしても理恵が調べてきたリストに基いて、K党にも打診した所、正確な資料という事が判明し事務所に糾弾しにきたのである。

涼子は理恵が側に居てくれるだけで、安心できるのであった。

(極悪人・・か・・・。)

確かにそうだと、涼子は思うのであった。

これだけの証拠をつきつけられても、ひょうひょうと答えている山岡は、確かに一筋縄ではいかない妖怪みたいなものなのだ。

「指名された十社の内の2社はBランクの会社です。この工事の規模からするとAランクの資格が無いと指名出来ない筈ですわ・・・。この2社は貴方の後援会に所属している建設会社だし、しかも他の8社も、過去貴方が主宰する法人や団体の建物を工事した業者だと言うじゃないですかっ。これは明らかに談合を匂わせるメンバー構成ですよっ・・・。」

会長の山岸が一気にまくしたてる。

「そうよ、おかしいわっ。」
「白紙撤回よっ。」

ヒステリックな怒号が飛び交う中、山岡は表情を崩さずそれどころか、含み笑いをかみ殺すかのように聞いている。

その顔を見ていると、まさに妖怪そのものと思う涼子であった。

しかし、この不正な業者指名は必ず撤回させてみせると、心に誓うのであった。

たとえ「おじい様」の力を借りてでも。

この男だけは許せなかった。

数々の不正を犯しても平然とし、尚且つ我々に対しても陰湿な嫌がらせをしてくる。

特に、涼子にとっては。

そう、涼子は確信していた。

あの下品でイヤらしいメールの犯人は、山岡であると。

そうでないと理解できない。

初めて会った時のセクハラまがいの行為。

それから、いつも品定めするように無作法な目で自分を見つめてきた。

話をよく聞きもしないで女を、自分を見下すような言葉の数々。

自分に負けた直後から始まったタイミング。
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