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凌辱のストーリー~雌犬に堕ちていく「涼子様」
第7章 悪人(第二部)
全てを考えれば、答えは出てくる。

アドレス等は「市民の会」のメンバーを抱き込めば、容易く入手できるだろう。

現に今いる事務員は、かつて会員だった女性なのだ。

尤も、涼子の事をいつも目の敵のように言葉尻を取って、反論してくる人であった。

嫉妬深い性格で涼子が会に参加するまでは、割と存在感を持っていたのだが。

さっき目が合った時の表情は凄かった。

度々、会の情報が漏れているのは恐らくこの女のせいだろうと、涼子は思うのだった。

それにしても許せないと、涼子は憎しみの目を山岡に向けていた。

何度も何度も、しつこくアドレスを変えては送ってくる。

『お前は淫乱なマゾだ。』等と、ふざけた文章で人の心を蹂躙してくる。

その事を思い出す度に、涼子の顔は赤く染まっていく。

あろう事か涼子はその企みにまんまとハマリ、自分自身の身体を犯してしまったのだ。

こんな屈辱はなかった。

幼い頃から、元軍人だった祖父に厳しくしつけられた。

「涼子様」とあだ名される程、清楚で気品に満ちた女性である事を自負し、心がけて生きてきたのである。

多少の嫉妬などは、跳ね返すほどの強い意思と努力で、全ての難関を突破してきたのである。

夫の達彦も一流商社に勤める超エリートで、優しくハンサムな申し分ない人だ。

それなのに、どうしてあんな事をしてしまったのだろう。

自慰行為などは、した事もなかった。

どうして、下品な写真を見て興奮したのか。

あんな稚拙な合成写真に自分を重ねたのか。

自分は淫乱である筈がない。

まして「マゾ」などとは。

卑劣なマインドコントロールである。

それでも、涼子は最近の自分に自信を無くしかけているのだった。

涼子は意思の力で跳ね返えそうとしながらも、結局は同じ意思の弱さで自分を犯してしまったのである。
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