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人間と牛
第8章 発覚
(嘘だろ嘘だろ……!!)
立花は急いで廊下を走り、彼女が埋められた場所へ向かった。
そして直ぐに土を掘り起こす。

(いた……)
立花は、ゆっくりと匂いを嗅いだ。

「アミトリプチリン……」
(なぜ私は気づかなかったんだ……とりあえず、このことは全員に報告しないと……!!)
立花は再び走り出した。


(タンパク質、ビタミンB12、ビタミンCってところか……)
私は配膳された食事を口にしながらも考えていた。

最悪な組み合わせだ。栄養素から人乳を増やそうというのか。
そう、タンパク質、ビタミンB12、ビタミンCは人乳を作るのに最適な栄養素。ここまで徹底していたとは恐ろしい……。ということは、あの男性らは見るからに医者もしくは研究者といったところか。まあ、どちらにしろ、これが犯罪であることに間違いはない。

「おのれ……気づいていたのかっ……!!」
扉を乱暴に開けて入ってきたのは、先ほどの男性だった。
全く人が食事中だというのに。

「あ、はい……」

「じゃあ、どうして言わなかったっ!!」

「確信が……もてなかったからです……。アミトリプチリンか何かの抗うつ薬だとは分かっていたのですが……」

「もういいっ!!」
男性は扉を開けたまま、何処かに行ってしまった。
全く人騒がせなものだ。元はと言えば、勝手に人を攫ったりするから自殺にかかる者が出てしまったのではないか。それなのに今更、騒がしくなるとは呆れたものだ。

しかし、演技も疲れたなあ……。
私の本心は、いつもこんな感じだ。ただ、礼儀をもたないと奴らが何をするか分からない為、おとなしくしている訳。

「よお、片付けに来たぞ」
そう言って、達夫は何事もなく入ってきた。

「あの、せめてノックくらいは……」
「ああ?そんなこと、いちいちやってられねえよ、いいから、それよこせ」
達夫、何だか機嫌悪いな。もしかして、さっきのこと……?
私は、そう思いながらも皿を達夫に渡した。

「まったく、大体なんだ、その手は?隠すほどの胸は無いだろうが」
達夫は凝視するように私の手を見てきた。
誰がこんなことさせたんだよ……!!
私は頭の中にこみあげてくる怒りを抑えた。
ここで怒ったところで何もない。

「それに明日から搾乳、今のうちに慣れておかないと後で後悔するぞ……ったく、なんで俺が全員分まわらなくちゃいけないんだか」

「……」
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