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混浴露天風呂・痴漢ワニに囲まれて
第4章 邂逅
太っているわけでもなく、痩せているわけでもなく、化粧が濃いわけでもない茉莉子。

3人にとっては、満額回答の茉莉子。でも、茉莉子の息子たちは、茉莉子に対して、冷たかった。

同じ世代の同じ学部の学生なのに、大学が違うから?いいえ、それ以前から息子たちは茉莉子を避けていた。なぜ?どうして?ずっと茉莉子は悩んできた。

その理由を茉莉子は知らなかった。同じ世代の男子大学生が茉莉子を是とし、気に入るのに、息子たちが避ける理由。

それは、茉莉子を息子たちが母親として見られなかったからだということに茉莉子は気が付いていなかった。身綺麗で、スタイルも悪くなく、優しく、魅力的な母親である茉莉子。

息子たちからすれば、母親なのに、性的な魅力を感じてしまう存在。接すれば接するほど、身体が反応し、頭では『母親』だとわかっていても、本能が『女』として認識し反応してしまうという状況に、息子たちは、息子たちで苦悩し、茉莉子を避けるという方法で、本能が反応することを阻止していたのだが、茉莉子はそれに気が付いていなかった。

3人のように素直で懐いてくれる息子達だったらよかったのに。育て方が悪かったのかしら?と自責の念にかられた茉莉子。

綺麗な白い肌。長い黒い髪。切れ長で涼しい瞳。張りのあるバストに締まったウエスト、豊かなヒップ。年齢を感じさせない魅惑のボディ。

夫と15年のSEXレスが自信を奪い、自称、オバサンになっていた茉莉子。福祉事務所でのケアマネの仕事は基本、高齢者が相手。その家族も定年退職くらいの年齢で、夫と同じ世代。女として見られることはまずないのが現状。

息子と同じ世代の男子大学生に『お母さん』と呼ばれることに違和感はなかったし、息子たちが呼んでくれないだけに、呼ばれることを歓迎する心がどこかにあった。

3人の会話にあった「息子たちとうまくいっていない」という言葉。その通りと思った茉莉子。

そこまでわかっているなら、息子代わりになって「お母さん」と呼ばれることに抵抗は亡くなっていた。
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