この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
混浴露天風呂・痴漢ワニに囲まれて
第6章 夕食
「やっぱり、俺たちにとっての理想のお母さんだね」

壮介が茉莉子を見て笑った。

「そうだね。やっぱりお母さんには、微笑んでいて欲しいから。それに、温かい視線に、柔らかい雰囲気がないと、つらい」

「老けて欲しくないけど、無理やり厚化粧して若作りされてもって思うけど、普通していて若く見えたら一番だよね」

「それはそう。食べ過ぎ、太り過ぎ、自堕落生活は、傍で見ていてもつらいけど、その点、目に入れても痛くないくらい可愛いよね」

3人が口々に茉莉子が理想だと言った。

「可愛いは言い過ぎだと思うけど、息子たちに、その言葉を聞かせたいわ…。『目障り』『キモい』とも言われたことがあるし、『いつもニコニコしていて、何を考えているかわからない』とか、『嫌われていることに、いい加減、気づけよ』とも、言われたわ」

息子たちが自分に投げかけた言葉を思い出して、涙が頬を伝う茉莉子。

「そんな酷いことを…」

絶句する壮介。半分は演技だが、半分は本気だった。首を左右に振りながら、

「なんか、ムカついてきた。優しい母親に恵まれているのに、その母親にそんなこと言うなんて…。俺なんか、母親の笑顔なんて、記憶にないくらいなのに」

と、将星が嘆いた。これは演技はゼロかもしれないと、壮介は将星を見た。

「綺麗なお母さんが嫌いな息子がいるなんて」

征人も神妙な顔で話していた。なんとなく、4人とも箸が止まったままになっていた。話の重さと、ある程度、食べ進んでいることもあって、話だけになっていた。

そろそろと思ったのか、仲居が、話が途切れるのを待っていたのか、このタイミングで、

「次のお料理をお運びしてもよろしいでしょうか?」

と、声を掛けて来た。茉莉子が、代表して、

「よろしくお願いいたします」

と、答えた。食前酒のアルコールの影響か、鍋料理の熱を受けたのか、茉莉子の首筋、鎖骨の辺りまで桃色に染まっていて、艶やかな感じ。

「息子さんたち、『お母さん』って呼ばない感じですか?」

将星が意を決したように訊いた。

「『お母さん』という言葉は、久しぶりに聞いたわ。貴方たちから。息子たちは、言わないわ。四男が小学校の4年生の頃に言ったのを聞いたのが最後かも」

茉莉子が目を閉じて、思い出すように話した。
/48ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ